お知らせ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆お知らせ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ ヘッダ写真はアルプス穂高岳。 見本誌の請求や記事内容への問い合わせなどは「問い合わせフォーム」をご利用ください。 Twitterへのリンクを張りました。右側スリットにあります。

2018年12月28日金曜日

種田山頭火賞など



現代詩手帖12月号(現代詩年鑑)の俳句時評に、
外山一機氏による夏石番矢「山頭火俳句集」(岩波書店)の紹介が載っていました。
手帖のほかにも、この著作の紹介を見たことがあるのですが、
作句年代順に整理されている、日記の抜粋から思想背景にも十分触れていることなど、
かなりの労作のようです。

個人的には、山頭火は情緒が前面に出ていて、好みではなく敬遠することも多いのですが(ごめんなさい)。


山頭火といえば、少し前にこんなニュースもありました。

春陽堂主催の種田山頭火賞に俳優の麿赤兒さん

「偉大な凡人・山頭火の名を冠した賞を文学再興の起爆剤に」
 (春陽堂書店編集顧問の岡崎成美氏)
「序列や権威とは無縁に己の道を貫くことで、独自の立ち位置を築いた人をたたえる賞」
 (審査員:国文学者の林望氏)


春陽堂は山頭火関連の書籍を多く出している出版社のようで、
上野のムンク展に行こうかと思いながら、なかなか腰が重
(文:久坂)


「偉大な凡人」「独自の立ち位置」というキーワードが、
山頭火や自由律俳句を象徴していて、目に留まったニュースでした。

https://www.asahi.com/articles/ASL9365MBL93UCFI00L.html

上野のムンク展に行こうかと思いながら、腰が重くダラダラしていたある日、
届いた俳句同人誌「鬣」の特集は「自由律の根拠」。
林桂「井泉水は印象律と言っている」
西躰かずよし「くりかえしのそのあとで」
佐藤清美「橋を架けた人」
の三本の論考を読む。

それにしても「詩と俳句が同じ空気のなかにあった」という「層雲」創刊時のことは、なんだか隔世の感がありますね。

『句会などにおける競技性とエンターテイメント性の発達は、俳句における単一の規範を、むしろ強める方向に働くのではないか。』
自由律俳句の実作者である西躰かずよし氏はこんなことを書いていて、なかなか思うところがあります。

(文:久坂)


2018年12月19日水曜日



山頭火ふるさと館でのイベント
http://hofu-santoka.jp/event-event.html
今月末投句締切の自由律俳句大会もあります。

東京都荒川区の自由律俳句講座
https://arakawa-story.com/?p=1075

山口市小郡文化資料館
http://cmogori.ec-net.jp/index.html


2018年12月15日土曜日

青穂28号

青穂28号が発行されました。

 28号表紙








青穂抄。今回の選は高鳥城山。









青穂の窓(役員による一句鑑賞)は佐瀬広隆。
私の感銘句、同人による一句鑑賞、句会報、
きむらけんじ連載エッセイ「きまぐれ写俳日記24」など。

購読希望の方は、右上スリットの「問い合わせ」欄より入力してください。

※敬称略

※あらためてページ説明
 ・右側スリットの「問い合わせ」欄に入力して送信すると、ブログ管理者にメール配信されます。質問や購読希望などに。
 ・同じく右側スリットの各項目をクリックすると、青穂ホームページやその他のリンク先などに飛ぶことが出来ます。
 ・「ラベル」欄をクリックすると、その文言に関連した記事を読むことができます。
 ・ブログに掲載された写真をクリックすると拡大表示されます。
 ・記事最後の「○件のコメント」をクリックすると、その記事に対するコメントができます。


(文:久坂)



2018年11月25日日曜日

先日、YouTubeを漁っていたところ、

先日、YouTubeを漁っていたところ、「WE ARE THE ひとり」というのに行き着きました。「ひとりがすき」というテーマを、カジヒデキ、岡村靖幸、MAX、高橋真麻、DJ KOOなど、割と豪華な顔ぶれがワンフレーズずつ歌う、というものなのですが、突然、尾崎放哉の句が出てきました。「尾崎放哉もうまいことをいってたよね。咳をしても一人」。ポップスのかるーい曲調の中に唐突に出てきましたので驚きましたが、うれしさがこみ上げていました。私たち自由律俳句の愛好者たちは、とかく少数性に酔ってしまって、世間が自由律俳句をわかるわけがない、と時に勝手に自虐してしまうのですが、いや待てよ、知ってる人は知ってるし、それほど自虐することもないのじゃないか、と思わせてくれる曲でした。それにしても、これを聞いた人のほとんどが、「尾崎放哉って、何?」と全然わからなかったのではないでしょうか?皆さんも、是非聞いてみてください。

https://www.youtube.com/watch?v=vQu5YEEyBTY

(文:黒崎)

2018年11月10日土曜日

青穂第一句集(後半)


青穂第一句集より(後半)


あの角を曲がった赤い傘はうちの孫     塩地キミヱ
古布を並べて虹色の海へ迷いこむ      重富佐代子
他人のごとくふとん畳んで帰って行く    島田茶々
本当は口説かれるまでが好きなだけ     杉森久美子
餅ついてまず牛に食わした         鈴木しのぶ
五人でやってる草野球もう夕暮れだよ    鈴木憲
沈黙の口の中にも砂粒入る         そねだゆ
雪の夜みえない人がしんしんと来る     高木架京
でも可愛い妻だ眼鏡拭いてくれる      高鳥城山
顔がお面になって夕涼み          高橋恒良
寺巡る旅路の果ての遠霞          高村昌慶
何の石なるか路傍の石           田中昭雄
うたたねの夢を覗く退屈な雲        谷田越子
爪切って音が冬              田畑剛
キャベツの芯です女です          ちばつゆこ
誉めてもらいたくて笑ってみる       中川昌子
今はただ暦の絵に音重ねている遠花火    中村友乙
両手につかんだイチゴで思案の子ども    西川大布団
讃美歌ひびく病院のクリスマス       錦織祥山
静かに村が老いてゆく           橋本登紀子
船が来るまで踊っていよう         久次縮酔
わたしを支える狂気あり今日も生きぬく   久光良一
八月十五日身の内で鳴るサイレン      平岡久美子
師走のショットバーでカラシニコフの話など 平山礼子
縁談のように明るいプリンがある      本間とろ
雨音の溜まる浮かれ横丁          松岡月虹舎
玩具落ちる児は机をかじる         水越雅人
ソフトファシズムひたひたとイチゴパフェ  三好利幸
壁の染みになりきってこうもり       無一
寂しさ降るそこなしの空          ゆきいちご
薬のむためだけのミルクあたためる     弓削酔魚
石の匂いをかぐ私はここにいます      𠮷田數江
遠く誕生日をしている子の灯り       吉多紀彦
手を摩りながら目の会話病室を出る     渡辺敬子
風の駅蟹の赤さぶら下げて         渡辺敏正

(文:久坂)

2018年10月23日火曜日

ずぶぬれて犬ころ


住宅顕信を描いた映画
「ずぶぬれて犬ころ」

https://motion-gallery.net/projects/kenshinproject

Twitterアカウント
https://twitter.com/zubuinu

「放哉、山頭火」と私たち

私たちの師系である荻原井泉水が創刊した「層雲」には多彩な人材が割拠していましたが、なかでも圧倒的な存在感を誇るのが尾崎放哉と種田山頭火です。後輩の私たちのなかでも、「ホウサイ、イノチ!」「サントウカ、ダイスキ!」あるいは「両方スキ!」と様々なのですが、どちらが好きか、ということを宣言するということは、大げさに言えば、自身の俳句観や人生観を宣言するようなものです。放哉・山頭火の名前を言ったあとには必ず「どうして?」と聞かれますので、単に趣味嗜好だけの話にとどまりません。一般には「動の山頭火、静の放哉」とか「大衆に根をはる山頭火、インテリ層の放哉」などともいわれますが、世間のメディアでの露出度は、山頭火の方がやや多いと思われますので、「山頭火から入って放哉を知り、結局、両方にハマる」という人が多いのではないでしょうか。そしてそのあとには、海藤抱壺や橋本夢道など、魅力的な人物が控えていますので、更なる深みにハマる可能性大!さあ、みなさんも私たちと一緒に、「深み巡り」をしませんか?

(文:黒崎)

俳句弾圧不忘の碑



いつか行ってみたかった場所のひとつに、
大岡信の「ことば館」(静岡県)があるのですが、
どうやら閉館してしまったらしく残念。。。。

と、思っていたところ、
行ってみたい場所を見つける。
とは言っても、何回か行った場所に
新しくできた碑を見に、ですが。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018022202000129.html

長野県上田にある無言館(信濃デッサン館)は、
高校生のときから数回行ったことがある。
そこにできた俳句弾圧不忘の碑。

太平洋戦争時に興った、反体制的な(と体制側に判断された)句を作った
俳人への弾圧は、自由律俳句も無関係ではなく。

以下、橋本夢道の句をいくつか。
実に1941年9月から1943年3月まで拘置所にいたことになる。
(「橋本夢道の獄中句・戦中日記」勝どき書房 より引用
・だれも彼も囚人は小供の夢を見るものか
・大戦起るこの日のために獄をたまわる
・うごけば寒い
・草の芽が青めばからだの血も青む
・日本の蝶に生まれて飛ぶ日かな
・どすんと冬の日暮れて笑はざる


ところで、無言館は戦争で命を落とした画学生の絵を展示してあるのですが、
本館である信濃デッサン館で出会った吉岡憲の「笛吹き」は
とても好きな絵でした。
立原道造の資料もあったのですが。。
こちらの本館も休館になってしまったんですよね。


(文:久坂)

2018年10月14日日曜日

青穂第一句集(前半)


青穂第一句集が発行されました。



創刊5年目という節目であり、
「青穂」に期待して参加してくださった会員の皆様の
”今”の結晶を残して置くことに意義を感じ刊行を提案いたしました。
(小山代表による序文より)

さて、勝手ではありますが、
句集より同人の作品を紹介します。
1人1句で申し訳ないのですが。
何より私の好みで申し訳ないのですが。。。。。。
前半・後半に分けて掲載します。

ザックの底にシリウスを縫いつける     秋生ゆき
庭に秋色を待つ              安門優
自らを信ずべし江戸切子の花あかり     幾代良枝
言うだけ言ってさっさと帰った夕日     泉澤英子
裸木のことばを聴いて歩き回る明けがたの街 一憲
キツネノボタンゆかいな星に違いない    伊藤静雄
おんなをひらがなでたらしこむ       伊藤人美
トラックの群青の幌が笑ってる       伊藤風々
手の平に荒野もあって昭和一桁       井上泰好
哭ききった蝉の腹の白さよ         いまきいれ尚夫
早春の海が見え隠れする峠の茶屋      内田サヨ
ずれた会話に相づち打つ寒いふくらはぎ   埋田貞子
ほれぼれする大根足日本明るし       大軒妙子
十二年も同じ顔の子を見て飽きない     おおひさ悦子
右手が嫌いなこの人を頼る         大山まる
祭りに行けない子の遠花火         荻島架人
ストレッチャーのわが身人間か荷物か    荻原海一
あめんぼの足袋はいて行く水底の街     奥野章
手足のもどかしさ鬼を育てゝいる      折口朋子
転がっている豆と娘を見ないふり      小山幸子
海市の空キリン突き刺さっているよ     加藤邪呑
小さな自分の鎧に不自由なかたつむり    加藤武
橋をわたる異境がほしい          萱沼良行
草履干せば反るこの夏のかたち       川城博之
いつもより少し寄り添うて桜並木      河野初恵
誰と話すこともなく病室のひとり暮らし   北田傀子
三代目は秘伝のタレ持って逃げる係     きむらけんじ
走れ波を刺す一直線の殺意         久坂夕爾
熊の糞にななかまどひらり         草場克彦
雀は何も持たないで跳ねる         黒崎渓水
母さんに何から話そう帰り道        小池ますみ
日の匂い主食とする重き喜び        小坂みゆき
戦車になったのか消えた赤い三輪車     後谷五十鈴
手ばかり見る日もゾウは河を渡る      小山貴子
冷えきった鉄に触れる一日の作業始まる   酒本郁也
新盆、空き家がにぎやか          佐瀬広隆

(文:久坂)

2018年10月12日金曜日

青穂27号が発行されました。

 青穂27号の表紙














こちらは、同人交代による15句選
青穂抄
クリックすると拡大できます。













今月はもう一つニュースが。
青穂第一句集が発行されています。


これは後ほど、というか、後日、アップします。
各同人の一言付きの自選19句。



(文:久坂)


2018年10月6日土曜日



正式にブログを開始することとなりました。
自由律俳句誌「青穂」のブログです。

これより、月1・2回を目安に更新していきます。
本誌に関する情報発信、および、自由記事の発信をしますが、
記事は当面
・黒崎渓水
・久坂夕爾(編集)
の2名で担当します。

自由律俳句、そして青穂の名前が、少しでも
ネットの海に拡散しますように。
折りにふれて、同人の作品も紹介したいと思っています。

なお、「青穂」の公式ホームページは別途右側のスリットより
お入りください。



コメントを記入する場合は
 記事下の「**件のコメント」の文字をクリックすると記入できます。
問い合わせは右側スリットの「お問い合わせ」欄に記入して送信してください




2018-10-06
(文・久坂)

2018年9月3日月曜日


青穂26号より、「青穂抄」を紹介します。
これは、交代で行う同人による15句選です。






お知らせが遅くなりましてすみません。
青穂26号が発行されました。


今回は、いつもの内容に加え、
第1回尾崎放哉賞の表彰式の模様、
6月に行われた、第5回青穂大会(at大阪)の報告など。。

第1回尾崎放哉賞の受賞作については、
右側スリットの「尾崎放哉賞」をご覧ください。




第2回尾崎放哉賞の募集始まっています!。
11月30日必着。
どなたでも応募できます。

詳細は、下記のリンクか、右側スリットの「尾崎放哉賞」よりご覧ください。

尾崎放哉賞



2018年5月3日木曜日

このブログは、
自由律俳句誌「青穂」のブログ(編集担当:久坂夕爾)です。ただいま試験運用中。
本稼働時までもう少しお待ちください。

青穂が運営するホームページ、および、尾崎放哉賞のホームページに関しては、別途右側スリットにあるリンクよりご覧下さい。