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2018年12月28日金曜日

種田山頭火賞など



現代詩手帖12月号(現代詩年鑑)の俳句時評に、
外山一機氏による夏石番矢「山頭火俳句集」(岩波書店)の紹介が載っていました。
手帖のほかにも、この著作の紹介を見たことがあるのですが、
作句年代順に整理されている、日記の抜粋から思想背景にも十分触れていることなど、
かなりの労作のようです。

個人的には、山頭火は情緒が前面に出ていて、好みではなく敬遠することも多いのですが(ごめんなさい)。


山頭火といえば、少し前にこんなニュースもありました。

春陽堂主催の種田山頭火賞に俳優の麿赤兒さん

「偉大な凡人・山頭火の名を冠した賞を文学再興の起爆剤に」
 (春陽堂書店編集顧問の岡崎成美氏)
「序列や権威とは無縁に己の道を貫くことで、独自の立ち位置を築いた人をたたえる賞」
 (審査員:国文学者の林望氏)


春陽堂は山頭火関連の書籍を多く出している出版社のようで、
上野のムンク展に行こうかと思いながら、なかなか腰が重
(文:久坂)


「偉大な凡人」「独自の立ち位置」というキーワードが、
山頭火や自由律俳句を象徴していて、目に留まったニュースでした。

https://www.asahi.com/articles/ASL9365MBL93UCFI00L.html

上野のムンク展に行こうかと思いながら、腰が重くダラダラしていたある日、
届いた俳句同人誌「鬣」の特集は「自由律の根拠」。
林桂「井泉水は印象律と言っている」
西躰かずよし「くりかえしのそのあとで」
佐藤清美「橋を架けた人」
の三本の論考を読む。

それにしても「詩と俳句が同じ空気のなかにあった」という「層雲」創刊時のことは、なんだか隔世の感がありますね。

『句会などにおける競技性とエンターテイメント性の発達は、俳句における単一の規範を、むしろ強める方向に働くのではないか。』
自由律俳句の実作者である西躰かずよし氏はこんなことを書いていて、なかなか思うところがあります。

(文:久坂)


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