最近、俳句に関する面白いサイトが立ち上がっています。
日替わりの句鑑賞の執筆陣が、なかなか魅力的。
月曜日=日下野由季
火曜日=鈴木牛後
水曜日=月野ぽぽな
木曜日=橋本直
金曜日=阪西敦子
土曜日=太田うさぎ
日曜日=小津夜景
本日の小津夜景さんの鑑賞文より印象的な個所を引用。
歴史的にいって、詩歌(韻文)をつくるとは、虚構化の作業を意味する。それゆえ詩歌のイメージは映像化できないことが少なくない。たとえば石原吉郎の作品は、現実に対応しない言葉の構造を立ち上げ、風景になりそうでならないぎりぎりの世界を描いた典型だけれど、あのイメージの内圧の高さは実体を欠くからこそに他ならない。目をとじて風景とはぐれること、何ひとつ思い起こせない状態でたたずむこと、目をあけてもそこに何もないこと これらは詩歌を読むときの、とてつもなく深い快楽でありうる
石原吉郎作品のイメージの内圧の高さを「実態を欠く」からこそであり、
「それこそが詩歌を読むときの快楽」でありうる、
と書いてあることは、賛同するかどうかはともかく注目していい言葉だと思います。
ちょうどいま、郷原宏著の評伝「岸辺のない海 石原吉郎ノート」を読んでいるところなので興味をひきました。
月野ぽぽなさんは、角川俳句賞の受賞者で、
自由律俳句誌「きやらぼく」の若手作家特集にも登場した方ですね。
「ハイクノミカタ」管理人は堀切克洋氏。
以下、「管理人について」より転載。
1983年生まれ。2011年7月「銀漢」入会、2014年同人。2014年、第6回石田波郷新人賞奨励賞、2015年、第6回北斗賞準賞、2016年、俳人協会第3回新鋭評論賞大賞、2017年、第8回北斗賞受賞、2018年、第一句集『尺蠖の道』上梓、2019年、第42回俳人協会新人賞、2020年第21回山本健吉評論賞。
(文:久坂夕爾)
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