加藤邪呑氏より俳誌「む」復刊1号(通巻51号)が届きました。
「海程」(金子兜太主宰)仙台支部の俳誌だったものが、
独立した「む」句会として復刊したもようです。
加藤氏の作品よりいくつか。
ゴッホへ大脱走するひまわり
青い無限は白鳥の落款
来世は雪の遠近法である
月山捲れば白夜
海市の空キリン突き刺さっているよ
こういう句は、イメージしたときに、自分の中で何かが立ち上がってくるかどうか、
が鍵だと思っています。
「意味」はあくまでも読者が規定するもの。
作者が読者に直接提示するものではない、という考え方には個人的に賛同します。
月山捲れば白夜
「捲れば」を、まるでトランプのカードの表裏をひっくり返すようなイメージをすると、
月山を通して、世界の巨きさと静けさを感じます。
「捲ると〇〇になる」のではなく、
あらかじめ存在するものが「捲ったことで見える」のではないかと。
「ば」は通常、
・因果(~した結果~になる)
・仮定(~するとすれば~になる)
日常会話的には、2つの用法を何気なく使い分けていますが、
ここでは後者ではないかと思う、ということです。
(文:久坂夕爾)
「捲ると〇〇になる」のではなく、
あらかじめ存在するものが「捲ったことで見える」のではないかと。
「ば」は通常、
・因果(~した結果~になる)
・仮定(~するとすれば~になる)
日常会話的には、2つの用法を何気なく使い分けていますが、
ここでは後者ではないかと思う、ということです。
(文:久坂夕爾)
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