お知らせ

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2025年6月11日水曜日

青穂56号が発行されました





青穂56号が発行されました。一部を画像で紹介します。

画像は上から順に、
・表紙
・青穂抄(井上敬雄選) 自由律俳人の墨蹟(尾崎放哉)
・目次 第八回尾崎放哉賞発表頁
・同人新刊案内 きむらけんじ、小山貴子
 ※新刊のお問い合わせについて
  きむらけんじさん著作は書店にてお求めください
  小山貴子さん著作はお問い合わせフォームでも受付けます

(文:久坂夕爾)

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ヘッダ写真を我が家の庭の薔薇に変えました。

ほぼほったらかしの我が家の庭ですが、沈丁花・芝桜・空木・小手毬・ラベンダー・野菊・薔薇、と早春から花の季節が続いています。次に咲くのは紫陽花。どこからやってきたのか、昨年夏には初雪草の白い葉が庭のあちこちで見られましたが、今年はどうでしょうか。

花ばかりがこの世でわたしに美しい (三好達治)
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2025年5月28日水曜日

第九回尾崎放哉賞募集開始しています



第九回尾崎放哉賞の募集が始まっています。

興味のある方は、下のリンクをクリックしてみてください。

尾崎放哉賞のサイト


ご応募、お待ちしています。


※前回より、一般・高校生の区別がなくなっています。

ただし、投句料については、高校生であることがわかれば半額の千円となり、投句数の制限もありません。詳細は、上記ホームぺージの「ご案内はコチラ」をクリックしてご覧ください。

(文:久坂夕爾)




2025年4月28日月曜日

最近のネット記事から

最近のネットの記事から、目に留まったものを紹介。


病気が進んでかなり痩せてきた晩年の放哉の句に、こういう句がありました。

肉がやせてくる太い骨である

骨ばったからだの「実感」、つまり「死」に近い「実感」としては、やはり骨は「太い」のでしょう。(これを頭で考えて「痩せた状態」を句にしようとすると「細い」などと書いてしまうところ。)そして、亡くなった人がこう書いたものを生きている私たちが見つけると、この「太さ」は、死者の「生」そのもののように思えるのは皮肉なことです。


著者の頭木 弘樹氏はカフカの著作をいくつか出されています。巻末には俳人九堂夜想氏との対談もあるようで、カフカのフィクションの使い方が好きな私にはなかなか興味を惹きます。ちなみに、カフカが俳句を書いているわけではなく、短詩・短文・短いアフォリズム文などを(カフカはこうした文章が多い)集めた書籍のようです。
頭木 弘樹編/中央公論新社


小森裕之という方のブログ。「自由律俳句誌きゃらぼく」の代表で「青穂」役員でもある三好利幸氏との出会いやそれをきっかけにした句作活動などが綴られています。私のようにマイペースで怠け者の創作者からすると、まぶしいですねえ。


最近は五七三の韻律で俳句を書いておられるマブソン青眼氏。この韻律のことを、氏はこう書いている。
 ヨーロッパ近代文学の詩歌は同じ長さの詩句(アレクサンドランなど)を重ね、一神教ならではの直線的な時間意識を表現する。五七五は仏教ならではの周期的な時間意識を表現する。それなら、五七三はやはり螺旋、アニミズムの時間意識であろう。
 本稿の前半でふれたオントロジー論を当てはめて言えば、対等な詩句の西洋長詩はもちろんナチュラリズムの世界観であり、五七五は万物の内面と外面をカテゴリー化するアナロジスム(題詠、有季定型のカテゴリー)、あるいはもっと自由な傾倒の「二重写し」を詠うアニミズム俳句の世界観が見られる。後者には本来、左右非対称の螺旋型の韻律のほうが合うのでは、と私は思う。

五七三の韻律が「螺旋型」なのかどうか、私の腑に落ちるには時間を要するのですが。。ただ、五七五の韻律はまるで柴犬のしっぽのようにくるんと元に戻ってしまう感覚を覚えることはあり、自由律のなかに五七五の韻律があると物足りなさを覚えることはありますね。この表現内容だったら、もっと口語の語尾に特有の、飛んだり跳ねたり黙り込んだりするニュアンスを生かしてもいいのではないか、最後を五文字で終わらせる必要はないのではないか、と。

万の春瞬きもせず土偶
土器の腰抱けば吹雪の熱さ
2024年句集「縄文大河」(本阿弥書店)


(文:久坂夕爾)


2025年3月30日日曜日

第8回 尾崎放哉賞決定!

 第8回 尾崎放哉賞が決定しています。


<一般の部>

尾崎放哉大賞

 生家の栗の木は貉に任せてある        信 典

春陽堂賞

 月を砕いて夜に染まり切らない川       松尾  貴

優秀賞

 悼むには明るすぎる星が流れる        石井 一草

 ビーチサンダルひとつ裏返って太平洋     一の橋世京

 白い靴退屈を蹴った汚れ           大山 まる

 どのテレビもガザの子が泣く電気屋      本山 麓草

 君がいない余白に花を植える         森下 紙魚

敢闘賞

 海月だらけ雨の街              大坪 有佑


【第八回尾崎放哉賞選者】

自由律俳句結社『青穂』役員:

  小山貴子、黒崎溪水、平山礼子、高木架京、平岡久美子、三好利幸


皆様受賞、おめでとうございます。

表彰式が五月の青穂大会にて行われます。

他の入賞句については、尾崎放哉賞のホームページにてご確認ください。

尾崎放哉賞


(文:久坂夕爾)

2025年2月24日月曜日

青穂55号が発行されました。


  


 青穂55号が発行されました。

画像は上から順に、表紙、自由律俳人の墨蹟(比呂)、青穂抄(伊藤風々選)。

目次より本号の内容
・新同人紹介
・同人・準同人作品
・私の感銘句
・青穂の窓(平山礼子選)
・エッセイ・評論
 記憶に残る俳人・俳句16        薄井啓司
 私と自由律俳句17           草場克彦
 三好利幸自由律俳句集Ⅵ鑑賞       楽遊原
 「ならドットFM」から③        小山貴子
 青穂第二句集より①           渡辺敬子選
 俳人阪本四方太④            小山貴子
 自由律俳人・和田光利の歩み(その二)  菅原誠
 旧会津藩士たちの「斗南藩」②      渡辺敏正
 「きまぐれ写俳日記51」        きむらけんじ
・一句鑑賞
・句会報
・同人新刊紹介
・そのほか
 麦秋欄、お知らせ、編集後記
・第十二回「青穂」全国大会(東京)のご案内


(文:久坂夕爾)


2025年1月13日月曜日

引っ越し

 


あけましておめでとうございます。


私事ですが、引っ越し中です。

昨年母が高齢者施設に入居したことに伴い、実家の整理、また、近く(車で5分くらい)に棲んでいた私が代わりに実家に移り住むことになりましてその作業、とバタバタする日々が続いております。引っ越しも業者に頼まずに自力で何往復もしながら。

思えば、これで引っ越しは何回目なんだろう、と数えてみたら、(フリーランスの時の住居兼事務所も含めば)13回目でした。今回は実家の荷物の整理が一番大変なのですが、普段(?)一番面倒臭いのは溜まった本の箱詰め・棚入れですねえ。引っ越しのたびに不要な本を売っているにもかかわらず、いつの間にか以前よりも増えているという。。。。

箱詰めしながら、ああ、これは面白かったなあ、とか、これまだ読んでいないなあ、とか、とっておくかどうしよう、などと思いつつ作業してしまうので、時間もかかるんですね。

上記写真は、そんな箱詰めのときにふと手に取った一冊。現代詩手帖2010年6月号、短詩型新時代ーー詩はどこに向かうのか。詩の商業誌は俳句・短歌への目配りがきちんとあるのですが、俳句・短歌の商業誌・結社誌はどうなんだろう、詩人は「詩・短歌・俳句」を短詩の3詩形としてとらえることも多いけれど、歌人・俳人はあまりそういうことを考えないのではないか、そんなことを思いつつ。

この記事に掲載された俳句の選は高柳克弘氏ですが、「私だったらこれを選ぶ」と高山れおな氏もゼロ年代の俳句100選をしており、確か詩歌梁山泊のサイトにあったはず。その高山れおな氏の選およびコメントがとても良かったことを覚えています。


(文:久坂夕爾)